東京の高校受験で、英検は加点の対象になる？

高校受験は人生を左右する重要なターニングポイントになるケースも多いので、子どもの将来を見据えて、よりよい環境を目指してほしいと考えている方も多いでしょう。その際、高校受験前に英検を取得しておくと有利になることがあります。本記事では、高校受験においてなぜ英検が武器になるのか解説します。

英検が武器になる？中学生の英検3級の取得率は30％！

近年ではグローバル化が進んでおり、将来働くうえで英語力を求められるケースが増えています。社外コミュニケーションはもちろん、社内でも英語を使って会話するケースがあり、英語を話せて損することはほとんどないでしょう。

そこで、高校受験においても英語力が重要視されています。その中で、英検（英語能力検定）は高校受験において役立つ資格として注目されています。英検は、英語能力を測定するための公的な資格であり、一般的には「3級」から「1級」までの段階的なレベルが存在します。

中学生なら英語の資格を取得しなくても、学校の授業で十分だろうと考える方が多いかもしれませんが、東京都内の中学生の中で、英検3級を取得している割合はおおよそ30％程度です。

これは、英検を取得している生徒が一定数存在することを意味し、中学生の段階で取得することで何らかのメリットが得られるという裏付けになるでしょう。実際に学校や学習塾でも英検対策として授業を行っているところもあります。

というのも、中学生が英検を取得しておくことで、合格に向けた勉強で英語力が向上したり、英語力があることの証明になったりすることに加え、高校受験で有利になるのが大きな理由です。どのように有利になるのか、詳しく見ていきましょう。

英検は高校入試に有利になる！

高校受験において、英検取得者への優遇措置が設けられている高校があります。もちろんすべての高校ではありませんが、一部の高校では、入試の際に内申点や入試の結果に英検の取得を加点する場合があります。

これにより、英検を取得している生徒は、他の受験生と比べて有利な立場に立つことができると考えられているのです。まず、内申点の加算についてですが、内申点とは各教科の成績を数値化したものであり、こちらの内申点に英検の結果を加点する場合があります。

高校入試といえば、入試結果というイメージが強いですが、推薦入試を受ける場合は内申点も評価対象になります。また、一般入試においても、入試の結果と内申点の両方を確認するところがあり、内申点が高いと受検に有利になるケースが多いのです。

また、入試の結果に加点する制度を設けているところもあります。たとえば、東京都の大森学園高等学校「準2級は50点、2級以上は80点を筆記試験の得点に加算する」という制度を設けています。

入試はたった1日しかチャンスがありませんが、一方で英検は何度も受けられます。1点の差で合否がわかれる受検において、英検の結果が加算されれば、かなり有利になるのは間違いないでしょう。

国公立と私立ではどちらが有利にはたらくか

東京都内での高校受験において、英検は重要な要素として注目されています。しかし、すべての学校で有利になるわけではなく、とくに国公立高校と私立高校の間では、英検の優遇措置に違いがあります。

というのも、英検の優遇措置を導入しているのは、どちらかといえば私立高校のほうが多いからです。私立高校は独自の入試方法を持っており、英検の取得を積極的に評価する傾向があります。先に解説した通り、英検の取得者に対して、内申点や入試結果への加点、入試免除などの特典を与えることがあります。

そのため、英検を取得している生徒は私立高校の入試において有利になる可能性が高いです。一方、国公立高校で英検の優遇措置を導入しているところは少なく、実際に東京都や神奈川県の公立などで英検の優遇措置を設けている学校は存在しません。

そのため、中学生の間にどんなに英検をがんばっても、必ずしも受験で有利になるわけではないのです。主に私立高校の一般入試や推薦入試で有利になる可能性が高いと認識しておきましょう。

もちろん、受検とは関係なく取得を目指すのはよいことですが、受検目的に取得を目指すなら受検する高校の審査基準を確認しておく必要があるでしょう。また、英検は思い立ってすぐに受検・合格できるものではないため、将来を見据えてコツコツ準備することが大切です。

まとめ

東京の高校受験において、英検は有利な武器となる可能性があります。英検3級の取得率が30％程度ということからも、多くの生徒が英検を目指していることがわかるでしょう。

英検の取得は、内申点への加点、入試結果への加点といった形でプラスになることがあり、英検の優遇制度を導入している高校を受験予定の場合は、取得しておくと有利になるでしょう。ただし、すべての高校で優遇制度が導入されているわけではないことには注意しなければなりません。